地震や台風など、自然災害によるライフラインのトラブルに関心が集まっています。
自家発電や人力発電など電気に対する関心に加えて、最近注目を集めているのが『水の備え』です。
台風による断水のニュースは、記憶に新しいところでしょう。
そんな『水の備え』として目にすることが増えてきたのが“雨水タンク”です。
屋根に降った雨を集めて貯めるためのタンクで、多くは自分で手軽に設置することができます。
我が家でも、今年の春に導入しました。
雨水貯水タンクのメリット
そもそも雨水タンクを設置しようと思ったきっかけは、夏の植物への水遣りに雨水を利用したい、と思ったことでした。
我が家では夏の間、グリーンカーテンとしてオーシャンブルーを5株育てています。
暑くなると、水遣りは朝晩2回、たっぷりの水を毎日毎日与えます。
こんなに大量の水道水もったいないなあ……雨水でも十分なのに、と思っていた矢先、雨水タンクのことを知ったのです。
興味をもって調べてみると、メリットがたくさんあることが分かりました。
1度設置すれば手間いらず
手間がかかるのは最初の設置のみ。それも、個人で簡単に設置できます。
1度つけてしまえば後は自然に雨の水がたまるので、ほったらかしで良いのです!
水道代が節約できる
我が家では150リットルのタンクを設置しています。
1度10日間連続で雨が降らなかったとき、満水だったタンクの水を使い切ってしまったことがあります。
ということは、1カ月に少なくとも450リットルは水道水を節水できている計算になります。
断水対策に
断水になった場合のことを考えると、タンクに水が貯めてあるのは安心です。
試しにトイレの流し水にタンクの水を使用してみましたが、問題なく使うことができました。
雨水タンクの多くは、大きなごみをろ過したり、細かいごみはオーバーフローさせて取り除くなど工夫がされており、貯めてある水は思いのほかきれいです。
雨水貯水タンクのデメリット
雨が降らないと水が無くなる
当たり前ですが……貯水状況は雨次第です。
ちなみに我が家の150リットルのタンクの場合、ザーザー降りの日には3時間もあれば満水になります。
また我が家は降水量の少ない地域ですが、水が切れたのは設置してから半年間で1回だけでした。
場所を取る
貯めておける水の分量の分だけ、場所を取ります。
雨どいの近くに設置しなければいけないという制限もありますので、置けるかどうかは大きなポイントになります。
最初の費用
タンクには容量や機能、デザインなど多種多様なものがあります。
シンプルで6,000円程度で買えるものもあれば、おしゃれで機能的で10万円近くするものもあります。
選ぶタンクによっては初期費用が負担に感じるかもしれません。
ただ、雨水タンクの設置に補助を出している自治体が、実はたくさんあるんです!
かくいう我が自治体も、なんと購入設置費用の8割を自治体が負担してくれました。(購入した決め手は案外補助金の充実だったりします)
雨水貯水タンクの上手な利用方法
置いておくだけで勝手に雨水が溜まっていく便利な雨水タンクですが、特に水を浄化しているわけではありません。ですので、特に暑い夏の日など、長期間貯めてあった水は少し古い水の匂いになってしまったりします。
そうならないためにも、タンクの水は日常的に使用し、雨のたびに新しい水が補充されるようにするのが良いと思います。
何かあった時のための備えとしてあまりに水が少ないのは不安ですので、タンクを選ぶときに容量を良く検討して、多すぎず少なすぎない、使用量にぴったり合うものを選ぶことが大切です。
まとめ
災害時の水の備えとして、今雨水タンクが注目を集めています。
屋根に降った雨を雨どいから集める雨水タンクは自分で簡単に設置することができ、災害時以外にも水道水の節約に一役かってくれます。
また、多くの自治体が雨水の有効活用の有用性に注目し、雨水タンクの設置に補助金を出しています。
貯水具合は雨まかせではありますが、設置場所に置ける範囲で使用量に合った容量のタンクを選ぶことで、もしものときの備えをしながらも毎日便利に使うことができます。
なによりも、雨の日がちょっと待ち遠しく、楽しくなりますよ!