台風の時など災害時の浸水防止に役立つ「土のう」。
これは、漢字で書くと「土嚢」と書きます。土嚢はもうほとんどの方が知っていますよね。
では「水嚢」というものがあるのはご存じですか?今日はそんな水嚢について、まとめました?
水嚢(すいのう)って何?
災害の際、浸水を防ぐには水を別な方向へ流すか、せき止めるかしか方法がありません。「土嚢」が各家庭にあれば良いのでしょうが、なかなか持っているものではありませんし新しく用意するのも難しいですよね。
そこで、土の代わりに水を使う水嚢というものが便利なのです。
水嚢はあまり世間には知られていませんが、防災・危機管理アドバイザーの方も注目しているほど、災害時には便利なグッズと言えます。
作り方も難しくないので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
水嚢(すいのう)の作り方 簡単な材料で作れます
水嚢の作り方は実に簡単です。
用意するものは、40~45L程度のゴミ袋二枚。あとは水があればOKなんです。
①ゴミ袋を二枚重ねて、水を入れる
②中の空気を押し出すようにし、袋の口はしっかりとねじってから縛る
たった2ステップで作ることができるのです。
水嚢(すいのう)はいざという時役に立つ 台風の備えにあると便利
水嚢は、主に低地に住んでいる人たちの強い味方となります。低地に住む人たちは、大雨などの際に排水溝やトイレから汚れた水が逆流する「排水溝逆襲浸水」が発生する恐れがあります。
その浸水を防ぐために、水嚢はとても有効なのです。
使い方としては、
・1階のトイレの便器の中へ入れる
・洗濯機、浴室、浴槽の排水溝の上に乗せる
です。とても簡単ですよね。
ただし、下から湧き上がってくる水の勢いに耐えられるものでなくてはならないので、水嚢を作る段階で水はしっかりと入れたほうがいいです。
また、玄関からの浸水を防ぐには「止水板」というものがあると便利なのですが、普通の家庭にそんなものはありませんよね。実はこの止水板も、水嚢を使って簡単に作ることができるのです。
・玄関の幅より少し長めの板を用意する
・板を玄関と床の隙間がふさがるようにあてがい、水嚢を入れた段ボール箱を並べる
これだけで、止水板の代わりをつとめることができます。
もし板がなければ、水嚢を入れた段ボールを数個横に並べるだけでも同じ効果が得られます。
しかし、この水嚢は手作りのものですからあくまで小規模な浸水や水深の浅い初期の段階で使用することをおすすめします。災害が起きている間には、雨量や浸水の状況を見極めて危険を感じたら避難所などに避難するようにしましょう。
まとめ
水害は、起こってみるまでなかなか実感として沸かず、あまりふだんから備えをしっかりとしている人は少ないように思います。
しかし、起こってから自宅の周囲を見て回っても遅いですし、それによって亡くなる方などもいますから、普段の自宅周辺の状況を知るためにも晴れた日に周辺を散歩してみると良いでしょう。
また、少し雨が降っているな、くらいの時に見て回ることもおすすめします。なぜかというと、雨の日には「水の濁り方」「土砂の流れ方」など、晴れた日とはまた違う、災害時の状況を想像できるからです。そしてさらに各自治体などからでている「ハザードマップ」についても確認できているとなお安心と言えます。
さらに、「大雨特別警報」などの警報が出された場合には浄化槽ポンプの電源を切っておくことや、大事な書類や数日分の衣類をタンスの上の方の引き出しなど高いところにうつしたりするだけでも、浸水から家財の被害を最小限に食い止めることができます。ぜひ、今一度災害への備えを確認してみてくださいね。